X章 子供たちは何をつかむか (後)
恐怖心を克服すれば、登校拒否や家庭内暴力は直ってしまう
学校へ行くのを嫌がり家の中に閉じこもってしまった子供の心は、外に向けて開け放たれてはいません。親はそれを何とかしてこじあけようと必死になります。説得し、なだめすかし、怒り、何とか子供の心を開かせる鍵を見つけようとするのです。しかし、そうすればするほど気持ちがこじれていくのが、情緒障害児の常です。■手紙F――M子さん(登校拒否・高校2年生)の母親からの報告M子さんは、ヨットスクールの訓練ぶりを父親と一緒に見に来ました。私達は、見学者がいるからといってやり方を変えるわけではありません。いつもながらの厳しさは、どんな場合でも同じです。
「残暑御見舞申し上げます。
この度、ヨットスクールにお世話になったM子の母です。
M子は小さい時からいい子で(姉に比較して)、少しは勉強もできたのに……。今思うとその勉強をやらなくなったのは、中学3年2学期、高校受験前頃からです。でも、その時は休まず卒業。高校入学してからは、生理が来る度、毎月、4日、5日と続けて休むようになり、60日近く休んだでしょうか。
高校は進学校で、他に女子高があるのですが自分で希望して入ったのです。休んだ日はほとんどベッドの中でしたが、生理が終わると登校しました。
2年生になると、生理でなくとも休むようになりました。テレビを見たり本を読んだり料理をしたり。それでも学校は続けたいというのです。この頃から私は登校拒否ではないかと思うようになりました。医大まで行っての精密検査、精神内科、産婦人科と、色々な所へ出かけました。別に異状なし。県の教育センターにも相談しました。その時は下に妹が生まれ、自分が疎外されてると思っての反抗もあるのではと言われました。反抗といっても、口ごたえするとか暴力をふるうとかはなく、生理の時不機嫌になり黙ってしまうのです。妹には、いじめたり、反対にすごく面倒を見たりと、極端でした。
主人は小さな会社をやっています。意志の強い人で、私や子供にも厳しい人です。本人に言わせるとまだまだ甘い方だと言ってますが、仕事の事となると一生懸命で出張が多く、又、飲む機会もあり、留守がちです。その分、私がしっかりしてればいいのですが、子供達に教えてもらうことが多い母親です。
きっかけはM子が『スパルタの海』(注・上之郷利昭著。戸塚ヨットスクールのことが紹介されている)を読んだのです。そして春休みの終わり頃、自分も行ってみたいと言い出しました。
『どうして?ヨットに乗りたいの?』
『ううん、体力をつけたいの』
『体力をつけるなら家でもできるじゃない』
『家ではできないよ』
というのがその日の会話です。数日後、とにかく1度、様子を見たいと出かけて行きました……」
スクールに入って3週間で子供たちの顔に劇的な変化がおこる
(1) 顔の中央で分けると左・右が非対称。――といったところでしょう。
(2) あごが、やや上がり気味。
(3) 視線は下向き。
(4) 目が吊り上がっているケースもある。
(5) いわゆる"三白眼"も多い。
(6) 姿勢は一様に悪い。背骨が曲がり、ネコ背になっている。
(7) 肩を極端にいからせているのは必ずしも非行少年ばかりではない。
(8) ハト胸も、しばしば見うけられる。
(9) 口が開いている。
(10) 男は下唇がたれ下がっている。
(11) 女は上唇がまくれ上がる。
(12) 年齢よりも大人びている。
(13) 年齢に比べていちじるしく幼い。
(14) 目の焦点が合っていない。
(15) 女のような男。
(16) 男のような女。
(17) 肌がザラザラしたりして汚い。
(18) 髪で目を隠すようにしている。
(19) 目が細く鋭くなる。
(20) 女の口がへの字や一文字になる。
(21) 眉間にしわがよる。
(22) 口や口元に表情がない。
(23) 笑い顔がうつろになっている。
(24) しかめっ面を始終する。
(25) 鼻の穴が大きく見える。
(26) 唇がとんがっている。
模擬レースで初めて勝った"鉄仮面"が白い歯を見せて笑った
その理由は、一切、言いません。