<名誉毀損問題の経緯>


@平成13年9月9日テレビ朝日の番組「サンデー・プロジェクト」で、「IMFなんて受け入れたら、あれは戸塚ヨットスクールですからね、しごきの理論しかないんですよ。もう、アジアの国、どれだけダメにしたか…」という不当発言(森永卓郎氏)がありました。

A放送から約1週間後、テレビ朝日に電話し、上記の内容は「戸塚ヨットスクールに対する名誉毀損に当たるから、訂正と謝罪をして欲しい」と求めましたが「訂正も謝罪もしない」と言われました。

B平成13年9月18日、弁護士と相談したところ、森永氏の発言はやはり戸塚ヨットスクールに対する侮辱に当たるし、テレビ朝日の対応にも誠意がないと判断し、訂正放送を求める内容証明を送りました。→B’

C平成13年9月25日、これに対しテレビ朝日側は、森永氏は「IMFも戸塚ヨットも共に妥協を許さない厳しさがある」と言いたかっただけ、「従って名誉毀損には当たらないし、謝罪もしない」という主旨の返事を送付してきました。→C’

D平成13年10月1日、南出法律事務所から「承服できない」という主旨の内容証明を改めて発送。これに対し、平成13年10月15日、局側からはCとほぼ同様の回答がきました。その後2回、内容証明によるやりとりをしていますが、事態は平行線のままです。

E平成14年2月21日、テレビ朝日側の対応が一向に変わらないため、この問題を第三者機関に審議してもらうべく、BRO(放送と人権等権利に関する委員会機構)に申し立てを行いました。→E’

F平成14年6月18日、BROが戸塚ヨットの申し立てに応じ、審議を開始することが決定しました。

G平成14年6月28日、テレビ朝日より、BROに答弁書が提出されました。→G’ 

H平成14年9月30日、BROより、審議の結果が発表されました。→詳細 

以上が一連の経緯です。

マスコミは、自分勝手な理屈をつけて平気で人権を踏みにじります。同じような体験をされた方のご意見や体験をお寄せ下さい。→メール

これまでに寄せられた投稿を掲載しています。→「ガンバレ!戸塚ヨットスクール」


B’

訂正放送等請求書

 前略 小職は、愛知県知多郡美浜町大字北方宮東70-1所在の戸塚ヨットスクールこと戸塚宏(以下「通知人」と云ふ。)の委任を受けた代理人弁護士として、放送法第4条第1項に基づき、次の通り訂正放送等を請求します。

 貴社の放送にかかるテレビ朝日の平成13年9月9日(日)午前10時からの「サンデー・プロジェクト」の番組内で、「小泉政権、最大の危機 崩壊するのか!?日本経済」といふ経済討論があり、司会は田原総一朗、参加者は森永卓郎(経済アナリスト)、金子勝(慶応義塾大学教授)、桝添要一(自民党参議院議員)でした。

 その中で(時刻は午前10時50分ころ)、我が国がIMFの審査を受け入れるかいなかの話題に及んだとき、田原氏が金子氏の発言を受けて、「それじゃあね、銀行もいいかげん、金融庁もいいかげんならば、IMFの審査を受け入れることはいいことじゃないですか。」といふやりとりに割り込むやうにして、突然に森永氏が「IMFなんか受け入れたら、あれは戸塚ヨットスクールですからね、しごきの理論しかないんですよ。もう、アジア国、どれだけダメにしたかわかってんですか。」と発言しました。そして、この発言については、誰も制止したり批判したりしませんでした。むしろ、金子氏、桝添氏らは同調的な微笑を浮かべていました。

 しかし、これは、殊更に通知人を揶揄し、しかも、討論内容とは全く脈絡がない問答であって、通知人が虐待のみで子供たちをダメにしてしまったといふ「真実でない事項の放送」に該当するとともに、明らかな名誉毀損行為です。

 戸塚ヨットスクールの教育は、そのやうな虐待を目的としたものではなく、脳幹を鍛錬するといふ教育原理に基づいて情緒障害児等の症状完治ないしは改善に大いなる教育的実績をもたらしてきたことについて、マスメディアは従来までは全く報道せず、意図的な偏見と誤報を続けていましたが、現在では、徐々にその偏見は払拭されつつあります。たとへば、平成10年7月31日午後9時の「驚きももの木20世紀」で「戸塚ヨットスクール2000日の記録」などで紹介され、また、「戸塚ヨットスクールを支援する会」の会長は従来から石原慎太郎東京都知事であり、同知事も平成10年3月29日の産経新聞朝刊で、通知人の教育原理を評価してゐるのです。

 このやうなことからして、森永氏の前記発言は、通知人の名誉を毀損するものとして、先づは、放送法に基づき、同番組において、同発言を撤回して謝罪し、森永氏の謝罪文を朗読する旨の訂正放送がなされることを強く求めます。

 なほ、通知人の関係者が平成13年9月15日午後10時30分ころ、翌日にある同番組の冒頭において上記同様の要求を行ひましたが、その担当者は、何らの調査も協議もせずして、一切謝罪しないと即答されましたが、このやうな放送法第4条第1項に関する事項について、窓口の者の独断で拒否するといふが如きは放送人としての謙虚さが皆無であり、傲慢の極みであって、そのやうな貴社の窓口業務の処理態度には呆れ果てます。

 願はくば、通知人のホームページその他の資料を充分に検討され、直ちに訂正放送が実現されることを期待しますが、貴社の対応如何によっては、法的措置を検討せざるをえません。

 本件につきましては、小職が全て一任されてをりますので、通知人へのご連絡等につきましては、小職が全て承りますのでご了承ください。不一

  平成13年9月18日

東京都港区六本木1ー1ー1
 全国朝日放送株式会社
  代表取締役 広瀬 道貞 殿

京都市中京区新町通竹屋町下る徹ビル2階
        弁護士 南出喜久治

C’

拝復 全国朝日放送株式会社「サンデープロジェクト」の代理人として本書面を差し上げます。

 早速ですが、貴職作成の平成13年9月18日付内容証明郵便による「訂正放送等請求書」を拝見いたしましたのでご返事申し上げます。

 平成13年9月9日放送の「サンデープロジェクト」の番組(以下等番組という)中、経済アナリスト森永卓郎氏の
「IMFなんて受け入れたら、あれ戸塚ヨットスクールですから。」
「もうしごきの理論しかないんですよ。」
「もうアジアの国どれだけ駄目にしたか分かってるんですか。」
との発言部分につき、同氏本人にその趣旨を確認いたしましたところ、
IMFの査定の姿勢と、戸塚ヨットスクールの教育の姿勢は、ともに妥協を許さず厳しく指導するものであると認識しており、その厳しい指導の喩えとしてそのような表現になりました。
とのことでした。
 当番組といたしましても、森永氏の前記発言において、特段戸塚ヨットスクール並びに戸塚宏氏を誹謗中傷したものはなく、かつ、視聴者にもそのような印象を与えてはいないと認識しております。
 従いまして、森永氏の前記発言において戸塚ヨットスクール及び戸塚宏氏に関し、その社会的評価を貶める事実の摘示は何らなされていないものと判断いたしますので、貴職の訂正放送の御請求には応じかねます。
 以上のとおり御回答申し上げます。
 なお、本件につきましては本職がその事務全般を管掌しておりますので、今後のご連絡等は本職宛に賜りますようお願い申し上げます。

敬具

 平成13年9月25日

東京都港区新橋1-17-8 TKK新橋ビル5階
 全国朝日放送株式会社 「サンデープロジェクト」
  代理人 弁護士 田中喜代重

京都市中京区新町通竹屋町下る徹ビル2階
        弁護士 南出 喜久治 殿

E’

申 立 書

放送と人権等権利に関する委員会 殿

申立年月日  平成14年2月21日
申立人      戸塚 宏   印


  1. 権利侵害の種類
    申立人に対する名誉毀損

  2. 発生年月日
    平成13年9月9日

  3. 放送局名
    テレビ朝日

  4. 番組名と放送時間
    「サンデー・プロジェクト」 AM:10:00〜

  5. 権利侵害の内容
    上記番組内で話題がIMFの審査を受け入れるべきか否かという点に及んだ時、出演者の森永卓郎氏(経済アナリスト)が、「IMFなんか受け入れたら、あれは戸塚ヨットスクールですからね、しごきの理論しかないんですよ。もう、アジアの国、どれだけダメにしたか分かってんですか」と発言。 この発言に対し、参加者の制止や、司会者の訂正はありませんでした。

  6. 放送局との交渉経過と要求
    @ 放送から約1週間後、戸塚宏校長の代理で、延武眞美(「戸塚ヨットスクールを支援する会」)がテレビ朝日に電話。「この発言は戸塚ヨットスクールがしごきで子供をダメにしたという意味になり、スクールと同校校長の戸塚宏に対する重大な名誉毀損にあたる。謝罪と訂正をしてほしい」と抗議。しかし、局側は「できない」の一点張りで全く誠意のない対応に終始した。
    A 平成13年9月18日、南出法律事務所を通じ、局宛に名誉毀損であることを伝え、訂正と謝罪を求める文書を内容証明で送付。
    B 平成13年9月25日、局側の弁護士から、「森永氏は『IMFも戸塚ヨットも共に妥協を許さない厳しさがある』と言いたかっただけ。だから名誉毀損にはあたらず、謝罪も訂正もしない」という旨の回答を得る。
    C 平成13年10月1日、南出法律事務所より、「承服できない」旨の内容証明を送付。平成13年10月15日、局側からほぼ同一内容の回答。その後2回、内容証明によるやりとりをしたが、事態は平行線のまま今に至っている。

  7. 添付資料
    @ 録画ビデオ
    A 当方の抗議文と局側の回答
    B 「なんか」という語について
       「なんか」は助詞で、2つの意味がある。
       1つは「例」として示す場合。「例:こちらの品なんかいかがですか」。
       もう1つは望ましくないもの、価値の低いものを示す場合。
       「例:お前なんかに同情されたくない」。(広辞苑)
       森永氏の発言は、「アジアの国をダメにした」という表現から分かるように、
       明らかに後者の「望ましくない」ものの例として戸塚ヨットを引用しており、
       いわれなき誹謗中傷に当たります。

G’

答 弁 書

放送と人権等権利に関する委員会
          委員長 清水 英夫 殿

平成14年6月28日
全国朝日放送株式会社
取締役情報局長 中井 靖治


  1. 番組名  サンデープロジェクト
           平成13年9月9日(日) 午前10時〜11時45分

  2. 番組内容 経済コーナーの中で、ゲスト出演者であるエコノミストの森永卓郎氏が、
           IMFの査察を受けるか受けないか、と発言したくだりで、戸塚ヨットスク
           ールを例えに出しました。

  3. 申立て人との交渉経過
           「森永発言が名誉毀損にあたる」ということで、戸塚ヨットスクールの代
           理人南出喜久治弁護士から内容証明が届き、テレビ朝日も田中喜代重弁護
           士を代理人としてこちらの見解を返答しています。その後1回文書のやり
           取りをしています。
           また、森永氏へも戸塚ヨットスクールから通告書が届きましたので、テレ
           ビ朝日が森永氏に代わり返答しています。
           戸塚氏の代理人の南出弁護士からはその後、当社宛には何もお返事をいた
           だいていません。また、話し合いを打ち切る主旨のご連絡も頂いておりま
           せん。
           番組としては、話し合いの窓口は閉ざしていないという認識でいたところ、
           戸塚宏さんご本人がBROへ申し立てを行った事を知り、当惑しています。
           今回は、夫人である幸子さんが代理人として申し立てを行ったようですが、
           番組としては、どなたとお話し合いをすべきか、判断に迷うところです。

  4. テレビ朝日の見解
           森永発言は、IMFも戸塚ヨットスクールもともに妥協を許さない厳しさ
           がある、と指摘しただけで、名誉毀損にはあたらないため、訂正も謝罪も
           する必要はないと判断しました。

  5. 添付資料   (既にこのHPで紹介済みの内容証明のため、省略)